仮り暮らしって何?

■仮り暮らしって何?

10代~30歳までの、家出した女性が無料で宿泊できるシェルターを運営しています。

ご利用者さまの家賃・食費・光熱費は基本的に無料です。

仮り暮らしの女性スタッフが2名、生活をともにします。

 

■どこにあるの?

事務所もシェルターも、千葉県松戸市にあります。

シェルターの住所は、ご利用者さまやスタッフの安全を守るため、公開しておりません。

 

■入居者の過ごし方は?

何時に起きて何時に食べてという生活ルールはありません。

外出は自由、スマートフォンやPCの持ち込み・利用も可能です。シェルターから通勤・通学する人や、シェルターで資格の勉強をする子もいます。自分のペースで生活をしながら、気持ちを整理していきます。

詳しくは、お手数ですが「ご利用になる方へ」をご覧いただけますと、ご想像いただけるかと思います。

 

■入居期間は?

個室が1室しかありませんので、最短で1日~長くとも1年が限度です。基本的にはご利用者さまが主体となって次の生活をどうするか決め、スタッフがそのサポートをします。ご利用者様側から次の生活についてスタッフに何も共有が無い場合は、スタッフから声掛けをしています。

ただし、同居のスタッフとの度重なる衝突など、スタッフが心身の危険を感じるほどに「同居は困難」と判断した場合はその限りではありません。ご利用者様によるスタッフへの一方的な圧迫や、ご利用者さまが他者を気遣うことができない場合にのみ、退居を促しています。お互い不幸になるだけだからです。

*仮り暮らしとしてはできるかぎりご利用者さまが納得して次のステップに進むことができるようにしています。


スタッフの懸念事項

■保護した子の同意のない「連れ戻し」を懸念しています。

よく児童相談所などで「親が子どもを無理やり連れ去る」という事案が発生しています。私たちのシェルターもこれを懸念しております。連れ戻しは誰も幸せにならない行為です。

無理やり連れ戻しても、子どもにとってご自宅は安心できる場所、居心地の良い場所ではありません。家出する(した)ことは褒められる行為ではないことを、子どもたちは分かっていますし、良心の呵責を感じています。保護者さまの怒りももっともだと思う子もいます。

家出して最初の数日、数週間は、家出した側もされた側も自分のことだけで手一杯です。時間が経つにつれ、自分の気持ちを整理できるようなります。そこでようやく、自分や家族・親族のことを客観的に捉えることができるようになります。これは保護者さまも同様のはずです。

保護者さまがどんな気持ちかを子ども自身が感じることができれば。子どもがどんな気持ちかを保護者さまが感じることができれば、お互い、帰宅することについて前向きに捉えられると思います。

もし、気持ちの整理ができないままで無理に連れ戻されたら、子どもの選択肢は2つです。諦めるか、また行方をくらますかです。その際、仮り暮らしは頼られないでしょう。もしかしたら、SNSで出会った男性を頼って暴力をふるわれるかもしれません。そのことを懸念しています。


安否や様子をご連絡します

■ご家族・ご親族さまに保護した子の安否や様子を共有します

保護者さまとして、今どこにいるのかはもちろん、どう過ごしているのか、怪我をしていないか、お腹を減らしていないか、暴力を受けているのかなど、心配事項はたくさんあるとお察しします。

私たちがお伝えできるのは、保護した際の様子、怪我の有無、食欲の有無、日々どうやって過ごしているかです。

いずれも、保護した子とどういう内容を共有するか相談したうえでお話しますし、保護者さまが知りたいことを仰っていただければ、保護した子の同意のうえでお伝えすることもできます。

連絡手段は、電話のほかにメールやチャット、ビデオ通話を利用することも可能です。

*何かにつけて「保護した子の同意」と言うのは、もしかしたらその話題が保護した子にとってNGだった、と言う可能性があるからです。


会話の橋渡しもします

■お互いの気持ちを伝えるお手伝いをします

親の心子知らず、子の心親知らずという言葉があります。人の気持ちは当人にしか分かりませんし、プライドが邪魔をして会話にならないこともあります。

お互いの意見が受け止められずにすれ違い続けて、ヒートアップしてしまっては、会話が成り立ちません。売り言葉に買い言葉となってしまうでしょう。

そこに仮り暮らしの人間が中立の立場で入り、お互いの気持ちを伝える役割を果たします。もちろん、どちらかが一方的に悪いというケースもあるでしょう。その時は、そのことを認めることができるよう背中を後押しします。

和解への第一歩は、お互いが落ち着いて会話し、相手の気持ちに気づくことです。仮り暮らしは、電話やメール、チャットやビデオ通話でもお話を伺うことが可能です。必要に応じて会議室をセッティングいたします。

子どもたちが自ら「帰ろう」と思える環境になるよう、サポートいたします。


私たちの気持ち

■私たちの気持ち

私達は「虐待」という理由の他に、「親と意見が合わない」「親と喧嘩した」「家に居場所が無い」といった理由で家出を考える子どもたちも保護しています。

児童福祉施設は主に虐待や経済的理由、その他の理由で「どうしても」親元にいられない子どもたちは保護しますが、そうでない子どもたちは保護しません。

では、その子達はどこに行くのか?というと、やはり神待ち掲示板やTwitter, LINEで知り合った個人のところなのです。

昨今、インターネットで「家出したい」と検索すると、「〇〇町での出会い」、「家出少女とデートするには」「神待ち掲示板」といったリンク先が検索結果の上位に表示されます。個人を頼った少女の結末がどのようなものか、ご家族ご親族の皆様なら容易に想像いただけるかと思います。

そして、子どもたちは携帯電話や携帯ゲーム機などから容易にそれらのサイトにアクセスし、個人と連絡を取り合うことができてしまいます。

例えば、Twitterで「#家出したい / #家出少女」というハッシュタグをつけて投稿すれば5分とたたないうちにリプライ -返信- が届きますし、インターネットで「LINE 家出したい」と検索すれば容易にLINEでやりとりができてしまいます。

そして朝、普通に「行ってきます」と家を出て、知り合った個人のところに行けてしまうのです。私達はそれを阻止したい。

代表挨拶にも載っているとおり、代表の妹は成人したあとに家出したため行方を追うことができず、特に母親は今でも心配して気をもんでいます。

私達は、家出された側が抱える、代表の母親のような「今どこにいて何をしているのか、健康状態は、無事に帰って来れるのか」という不安を少しでもやわらげたい、そう思って活動しています。